先日、6/4 に NoOps Meetup #6 に登壇をしてきました。
お越しいただいた皆さま、ありがとうございました。また、素晴らしい会場、飲食提供、そして NoOps のパーカーをいただき、スポンサー企業の皆さま本当にありがとうございました。そして運営メンバーの皆さまもあたたかく迎えていただきありがとうございました。
話したこと
今回登壇するにあたり NoOps の歴史的な背景についてあらためて整理しました。 NoOps という単語を見ると、どうしても No Operations を連想し、現在 Ops 寄りなお仕事をされている方は拒否反応が出てしまうかもしれません。ですが、実際はソフトウェアで自動化を推進することにより、一部の運用業務を Self-Service で開発者が実施できることを指しているのだと私は理解しています。(または、そもそもその運用業務をソフトウェアで実行したり、そもそも運用業務が発生しないようにシステムの回復性を実装したり。)
また、依頼作業ドリブンで仕事をするのではなく、 Self-Service で仕事を進めることによって、組織の経済的な無駄が取り除かれることについて、書籍『The Principles of Product Development Flow』の内容をもとにお伝えしました。
本発表の主旨は、NoOps と SRE の交わる文脈として Eliminating Toil について、『The Site Reliability Workbook』の内容をもとにご紹介しました。発表の締めくくりとして、「嬉しくない運用業務を取り除くために、どのように SRE として推進していけばよいか?がSRE本には丁寧に書かれているので本当にオススメの本です」とお伝えしました。
いただいた感想など
いくつか私の発表中に Twitter で言及いただいた感想をピックアップしてみます。
NoOpsのOpsを職種や役割と捉えると拒否反応が出る。Opsを一連の業務群だと捉えると、一部をソフトウェアでやるのはごく自然なこと・・・ なるほど確かに #NoOpsJP
— Kazuto Kusama(草間 一人) @7/22-23 CNDT2019 (@jacopen) 2019年6月4日
NoOps という用語だけを見ると、運用に関わる人を減らす運動に見えてしまうかもしれないのですが、そうではないよねー、という話をしてきました。
SRE本はぶっちゃけ分厚い同人誌という趣があるので、通しで読むのは厳しいですが、パラパラと興味があるところを読むのがおすすめです。 #NoOpsJP
— Yoshi Yamaguchi 🇯🇵 (@ymotongpoo) 2019年6月4日
僕も同意見です。この「同人誌」という解釈が本当に正しいよな、という気がしています。サービスの運用について考える時に、関連する業務をMECEに整理できるかと聞かれると必ずしもそういうわけではないです。だからこそSRE本は、いろんな人の小論集として構成されているのだと理解しています。
Design Documentをちゃんと書くのは良いですね #NoOpsJP
— Shota Tsuge (@shotaTsuge) 2019年6月4日
「DesignDocs. を重視。
— Siena. (@n_siena) 2019年6月4日
\障害を収束させた人よりも、障害を生まなかった人を評価したい/
#NoOpsJP
スタディストでは、 Design Document を書くことを重視しているよーという事例を共有しました。で、その背景として「障害を生まないように設計した人にちゃんと焦点を当てたいから」という価値観を持っています。ただ、誤解して欲しくないので敢えて書きますが、決して設計だけできる人がエラいという価値観は持っていないです。設計をし、設計に沿って美しい実装をし、両者は両輪の関係だと思っているからです。
スタディストさん、思想・哲学がしっかりしてて、しかもそれがちゃんと現実に落とし込まれてるの、良い、すごい。 #NoOpsJp
— Taisuke 'Jeff' Inoue (@jeffi7) 2019年6月4日
すごく嬉しいお褒めの言葉をいただきました。スタディストという社名に恥じぬよう、今後もいろんなことを貪欲に学び、良いチーム、良いサービスを All Studist でつくっていきたいと改めて思いました。
スタディストさんの SRE チームが Toil を減らした話、ひとつひとつ歩みを進めているのが尊い。https://t.co/OefgiL6BPs #NoOpsJP
— ymmt (@ymmt2005) 2019年6月4日
印刷して家にかざろうかと。ありがとうございます。 世の中には魔法のようなものはほとんどなく、一歩ずつやるしかないとチームのミーティングでもたまに話しています。とは言え、それは自分たちの進むスピードをゆるめる言い訳にするつもりはなく、ムーンショットを打ち続けられるチームでありたいな、と思っています。
スタディストさん、Stackdriver Error Reporting使ってくれている!嬉しい! #NoOpsJP
— Yoshi Yamaguchi 🇯🇵 (@ymotongpoo) 2019年6月4日
Stackdriver Error Reporting だいすきです!!!いつもお世話になっております!!!
「もっと知りたい人は中に入ってください」#noopsjp
— チェシャ猫 (@y_taka_23) 2019年6月4日
というわけで、最後はこんな感じでお話を締めくくりました。
スタディストさん(@katsuhisa__ さん)マジですごかった。初めて知ったスライドを拝見した時もかなり感動したけど、今日の講演は震えた…https://t.co/3Daq5bU2nK
— Yuki CHIBA (@chiba_raki) 2019年6月4日
#NoOpsJP
今回は、他にもいろんな方にお褒めの言葉をいただき、たいへん嬉しかったのですが、特にこのコメントは個人的にすごく嬉しかったです。 というのも、実はこのスライドの発表をした当時からそろそろ 1年がたちます。
今回の発表では、この当時からさらに進化した状態をスナップショットとして残したいと思い、資料作成段階から意識をしていました。なので、実際にこちらのスライドをご存知の方がこのように言及くださるのは、自分としては本当にありがたいお気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
聞いてきたこと
今回は、私以外に、Google 山口さんとサイボウズ山本さんの発表がありました。Twitter などでお二人のご活躍をいつも拝見していたので、素晴らしい方といっしょに登壇させていただき、本当に嬉しかったです。
Google 山口さんの発表
SLI/SLO やオブザーバビリティのお話からはじまり、Stackdriver の機能がそういった概念をどうサービスとして表現しているか?を発表くださいました。 Stackdriver ユーザーとしては、めちゃくちゃおもしろい発表でした。特に、Stackdriver IRM (Alpha)は聞いていて、すごくわくわくしました。
サイボウズ 山本さんの発表
サイボウズさんが、データセンターのインフラ刷新プロジェクト(Neco)を進める中で、データセンターをいかに NoOps になるように構築しているか?というお話でした。しかもつくったものをほとんどすべて OSS として公開をしていると。かっこよすぎる。個人的には、 Neco の設計原則が特に刺さりました。
Neco の設計原則いいなあ。
— かつひささん (@katsuhisa__) 2019年6月4日
1. Be Declarative
2. Define by Software
3. Test Everything
#noopsjp
おわりに
当日は、他にもパネルQAなども行いました。会場の皆さんからの質問が具体的で、回答する側としてもたいへん勉強になりました。もちろん、Google 山口さん、サイボウズ山本さんの回答も非常に参考になって、おもしろかったです。
というわけで、終始たのしかった!関係者のみなさまおつかれさまでした&ありがとうございました!
NoOps Meetup恒例の記念写真いただきました!登壇いただいた @ymotongpoo @ymmt2005 @katsuhisa__ 、スポンサーのNAVITIMEさん、ZOZOテクノロジーズさん、Microsoftさん、スタッフの皆さん、そして来場者の皆さん、控えめに言って最高のMeetupでした!ありがとうございました!また次回! #NoOpsJP pic.twitter.com/CEYRCHPHmh
— 岡 大勝 (@okahiromasa) 2019年6月6日
みなさん今日はありがとうございました!
— かつひささん (@katsuhisa__) 2019年6月4日
めちゃくちゃ楽しかったです。@okahiromasa @yokawasa はじめ運営の皆さまや、
スポンサー企業の皆さま含めありがとうございました!!
#NoOpsJP
#NoOpsJP 初参加でしたが運営体制もすばらしく、すばらしい会場とオーディエンスの中登壇させていただいてありがとうございました。今日は内容を詰め込みすぎたので、またぜひ特定の領域について共有させていただければと思います!
— Yoshi Yamaguchi 🇯🇵 (@ymotongpoo) 2019年6月4日
岡さんはじめ、 #NoOpsJP 運営の方々ありがとうございました!@ymotongpoo さん、@katsuhisa__ さんもパネルディスカッションありがとうございました。次回は参加者で楽しみたいと思います。
— ymmt (@ymmt2005) 2019年6月4日